何かおかしいなとは思っていたのである。
なんでいつも「ひっくり返った」状態なのか。
嫁のタルギが作るハムエッグのことだ。
土日の朝ごはんでたまに作ってくれるのだが、いつも上下が逆転している。
私の経験だと、ハムが下、その上に目玉焼きが乗っているはずだ。しかし嫁さんが作ると、ハムが上になっている。
この週末にも作ってくれたのだが、やはり逆。
「あの、ハムが逆転してるんだけど」
「え?逆だっけ?まあいいじゃないの」
「うん、まあそうなんだけど、何となくイヤかな」
「はあ!?何か問題でも?味に関係ないでしょ?」
「無いけどね。でもね。何かイヤ。だって」
「それ以上言うと大変なことにナルヨ!?
文句アルノカ!?」
韓国語が混じると危険な兆候。切れる前兆だ。
とりあえず引いて、フライパンでもう一食作るところをこっそり観察した。どの時点でハムと目玉焼きがひっくり返っているか確かめてみた。
その結果、驚きの事実が発覚した。
タルギは目玉焼きの上に、ハムをのせていた。
ひっくり返っていたわけではなく、単に順番の問題。しかも卵黄が割れて割とワイルドな仕上がり。
じろり、と睨まれたのでそそくさと退散。
言わないほうがいいことって、あるよね?