「かゆいトコないですか?」と聞かれたら「当ててください」と言いたい

この世のすべてを笑いにかえて生きるタムケンによるブログ。過去の記憶、日々の思い、外国人の妻や障害(ダウン症)を持つ子供たちとの日常について、笑いとユーモアたっぷりのエッセイを中心に書いています。

漫才 〜ファミレス〜 

ファミレスでカレーを食べていたところ、なぜか漫才が浮かんでしまった。 延々と浮かんで途切れないので活字にしてみよう。 

 

 

 

男「ふう。腹減ったな。ファミレスで何か食うか」 

 

ウィーン(自動ドア) 

 

店員「いらっしゃいませ〜。お二人様ですね。 

   ではお席へご案内します」 

 

男「いや、一人ですがな。見て分かるでしょ?」 

 

店員「でも背中にもう一人乗ってるじゃありませんか。 

   赤ん坊が・・・」 

 

男「イキナリ嫌なこと言うなよ!  

   なんでそんなこと言うの!? 

   喧嘩売ってる!?」 

 

店員「そんなに騒がないでください。いい加減怒りますよ。 席はこっちです」 

 

男「なんでそっちが怒るねん!  

   ってーか、いい加減はそっちやろ!」 

 

 

しかしおとなしく席へ移動する男。 

 

 

店員「注文をどうぞ」 

 

男「何にしようかな〜?」 

 

店員「デザートは注文前でいいですか?」 

 

男「注文前に持って来るな! それを言うなら食後やろ! フライングしてる!」 

 

店員「人生前のめりが当店のモットーですから」 

 

男「前のめり過ぎです。十歩くらい後ろに下がってくれ」 

 

店員「しょうがないですねぇ。じゃあ何にします?」 

 

男「えっとね〜。って、ん?  

   このメニュー何か変じゃない?」 

 

店員「今日のお勧めは生麦・生米・生玉子になっています」 

 

男「生麦・生ごみゃ・なままま!?」 

 

店員「あはは。かんでるよ、こいつ」 

 

男「笑うな! かんでるのはどうでもいいの! 

   何、このメニュー!?」 

 

店員「参考までに言うと玉子は生ですね」 

 

男「それは分かってるわ!」 

 

店員「ついでに言うとそこいらの虫の卵らしいです」 

 

男「それを最初に言え! ついででいい情報やないやろ!」 

 

店員「言ってる意味がよく分かりませんね。何か問題でも?」 

 

男「大体こんなの料理じゃないやろ! 

   しかも頼みづらいって!」 

 

店員「せっかく藤原紀香のお勧めなのに」 

 

男「マジ!? 店長とかのお勧めじゃないの? 

   それなら食べてみたいかも」 

 

店員「ウソに決まってるでしょ。 

   前のめりなのはどっちですか」 

 

男「さっきお前の店が前のめりって言ってたやん!」 

 

店員「とりあえずサッサと注文してくださいよ。 

   後がつかえてるんです」 

 

男「もうええわ! じゃあカレーライスで」 

 

店員「ファミレスでカレーですか。 

   なら最初からココイチでも行ってくださいよ」 

 

男「メニューに書いてあるやん!」 

 

店員「これはフェイクです」 

 

男「フェイクを置くな!」 

 

店員「ところで御注文は虫の卵てんこ盛りでいいですね?」 

 

男「言ってない! よくない! 

   どこからそんな注文が飛び出てん!」 

 

店員「はいはい。わかりましたよ。カレーですね?」 

 

男「カレーです。絶対に。なんちゅー店や」 

 

 

そしてカレー到着。 

 

 

店員「はい、どうぞ。カレーライスです」 

 

男「なんや、意外と普通のカレーが出てきたな。 

   あ、結構うまいよ、これ」 

 

店員「普通じゃないカレーってどんなカレーですか? 

   何を警戒してたんですか?」 

 

男「いや、なんかロクでもないもんが浮いてるとかね」 

 

店員「例えば?」 

 

男「話の流れから言って虫とか。でも、まさかね」 

 

店員「ギク〜ッ!?」 

 

男「え? ギク? ええ!?」 

 

店員「べ、別に何でもないですよ。 

   僕、ちょっと用事があるのでこれにて」 

 

男「おい、ちょっと待て! なんで驚いたの!? 

   もしかして図星!?」 

 

店員「そんなバカな。いくら僕でもそんな無茶はしませんて」 

 

男「お前、マジで入れたな? 虫を入れたな!? 

   冗談じゃなく!」 

 

店員「いや、カルシウムとか多そうだからいいかなって思いまして」 

 

男「やっぱり入れたんかい! 

   うげ〜! 一口食べてもうた!」 

 

店員「いや〜、怖い世の中ですね」 

 

男「怖いのはお前じゃ! 換えろ! 

   今すぐ新しいのを持って来い!」 

 

店員「我がまま男爵ですね、アナタ。 

   じゃあ新しい虫と換えて来ますよ」 

 

男「虫は要らん!」 

 

店員「要らないんですか? 

   じゃあどんな虫と換えればいいんですか!?」 

 

男「虫から離れろ! 

   カレーそのものを虫の入っていないのと換えろ!」 

 

店員「ああ、そういうことですか。 

   ちゃんと言ってくれないと分かりませんよ」 

 

男「普通はカレーを換えるやろ! 虫は換えないの!」 

 

店員「ふう。本当に困ったハゲチャビンだ」 

 

男「誰がハゲチャビンや! 失礼なこと言うな!」 

 

店員「そんなに怒らなくてもいいのに。 

   じゃあカレーを換えて来ます」 

 

男「頼むよ? 普通のやつを持ってきてくれ」 

 

 

そして再びカレーが到着。 

 

 

店員「お待たせしました」 

 

男「おお〜、やっと来たか」 

 

店員「今度は何も入ってません。 

   絶対に入ってないから一気に食べてください」 

 

男「なんか怪しいなぁ。じゃあ味見してみてや」 

 

店員「私の言うことが信用できないのですか?」 

 

男「できんわい!」 

 

店員「なら最初からこの店の店員に頼んでくださいよ。 

   ハタ迷惑です」 

 

男「え? お前、店員じゃなかったの!?」 

 

店員「フェイクです」 

 

黒風「フェイクかい!」 

 

 

 

おしまい。。。