ファミレスでカレーを食べていたところ、なぜか漫才が浮かんでしまった。 延々と浮かんで途切れないので活字にしてみよう。
男「ふう。腹減ったな。ファミレスで何か食うか」
ウィーン(自動ドア)
店員「いらっしゃいませ〜。お二人様ですね。
ではお席へご案内します」
男「いや、一人ですがな。見て分かるでしょ?」
店員「でも背中にもう一人乗ってるじゃありませんか。
赤ん坊が・・・」
男「イキナリ嫌なこと言うなよ!
なんでそんなこと言うの!?
喧嘩売ってる!?」
店員「そんなに騒がないでください。いい加減怒りますよ。 席はこっちです」
男「なんでそっちが怒るねん!
ってーか、いい加減はそっちやろ!」
しかしおとなしく席へ移動する男。
店員「注文をどうぞ」
男「何にしようかな〜?」
店員「デザートは注文前でいいですか?」
男「注文前に持って来るな! それを言うなら食後やろ! フライングしてる!」
店員「人生前のめりが当店のモットーですから」
男「前のめり過ぎです。十歩くらい後ろに下がってくれ」
店員「しょうがないですねぇ。じゃあ何にします?」
男「えっとね〜。って、ん?
このメニュー何か変じゃない?」
店員「今日のお勧めは生麦・生米・生玉子になっています」
男「生麦・生ごみゃ・なままま!?」
店員「あはは。かんでるよ、こいつ」
男「笑うな! かんでるのはどうでもいいの!
何、このメニュー!?」
店員「参考までに言うと玉子は生ですね」
男「それは分かってるわ!」
店員「ついでに言うとそこいらの虫の卵らしいです」
男「それを最初に言え! ついででいい情報やないやろ!」
店員「言ってる意味がよく分かりませんね。何か問題でも?」
男「大体こんなの料理じゃないやろ!
しかも頼みづらいって!」
店員「せっかく藤原紀香のお勧めなのに」
男「マジ!? 店長とかのお勧めじゃないの?
それなら食べてみたいかも」
店員「ウソに決まってるでしょ。
前のめりなのはどっちですか」
男「さっきお前の店が前のめりって言ってたやん!」
店員「とりあえずサッサと注文してくださいよ。
後がつかえてるんです」
男「もうええわ! じゃあカレーライスで」
店員「ファミレスでカレーですか。
なら最初からココイチでも行ってくださいよ」
男「メニューに書いてあるやん!」
店員「これはフェイクです」
男「フェイクを置くな!」
店員「ところで御注文は虫の卵てんこ盛りでいいですね?」
男「言ってない! よくない!
どこからそんな注文が飛び出てん!」
店員「はいはい。わかりましたよ。カレーですね?」
男「カレーです。絶対に。なんちゅー店や」
そしてカレー到着。
店員「はい、どうぞ。カレーライスです」
男「なんや、意外と普通のカレーが出てきたな。
あ、結構うまいよ、これ」
店員「普通じゃないカレーってどんなカレーですか?
何を警戒してたんですか?」
男「いや、なんかロクでもないもんが浮いてるとかね」
店員「例えば?」
男「話の流れから言って虫とか。でも、まさかね」
店員「ギク〜ッ!?」
男「え? ギク? ええ!?」
店員「べ、別に何でもないですよ。
僕、ちょっと用事があるのでこれにて」
男「おい、ちょっと待て! なんで驚いたの!?
もしかして図星!?」
店員「そんなバカな。いくら僕でもそんな無茶はしませんて」
男「お前、マジで入れたな? 虫を入れたな!?
冗談じゃなく!」
店員「いや、カルシウムとか多そうだからいいかなって思いまして」
男「やっぱり入れたんかい!
うげ〜! 一口食べてもうた!」
店員「いや〜、怖い世の中ですね」
男「怖いのはお前じゃ! 換えろ!
今すぐ新しいのを持って来い!」
店員「我がまま男爵ですね、アナタ。
じゃあ新しい虫と換えて来ますよ」
男「虫は要らん!」
店員「要らないんですか?
じゃあどんな虫と換えればいいんですか!?」
男「虫から離れろ!
カレーそのものを虫の入っていないのと換えろ!」
店員「ああ、そういうことですか。
ちゃんと言ってくれないと分かりませんよ」
男「普通はカレーを換えるやろ! 虫は換えないの!」
店員「ふう。本当に困ったハゲチャビンだ」
男「誰がハゲチャビンや! 失礼なこと言うな!」
店員「そんなに怒らなくてもいいのに。
じゃあカレーを換えて来ます」
男「頼むよ? 普通のやつを持ってきてくれ」
そして再びカレーが到着。
店員「お待たせしました」
男「おお〜、やっと来たか」
店員「今度は何も入ってません。
絶対に入ってないから一気に食べてください」
男「なんか怪しいなぁ。じゃあ味見してみてや」
店員「私の言うことが信用できないのですか?」
男「できんわい!」
店員「なら最初からこの店の店員に頼んでくださいよ。
ハタ迷惑です」
男「え? お前、店員じゃなかったの!?」
店員「フェイクです」
黒風「フェイクかい!」
おしまい。。。