「かゆいトコないですか?」と聞かれたら「当ててください」と言いたい

この世のすべてを笑いにかえて生きるタムケンによるブログ。過去の記憶、日々の思い、外国人の妻や障害(ダウン症)を持つ子供たちとの日常について、笑いとユーモアたっぷりのエッセイを中心に書いています。

お酒を飲めない人の飲み会

「嫌なシーズンがやってくる」

職場の同僚(女性)が言っていた。

 

もう11月。
1年も終わりに近づいている。
それは忘年会の季節。
日本人が酔っ払う季節。

(今年はコロナでそんな感じでもないけど)

 

彼女は酒が弱い。
年末年始などの飲み会の重なる時期は嫌いらしい。
飲めない彼女はワリカンだと随分損をする。
車を運転できる人は介抱や送り迎え役までさせられる。
でも仲間外れは嫌だから行かずにはいられない。
結構なジレンマだ。

 

いっそのことお酒の弱い人だけ集まって飲み会をしてはどうか。
「お酒を飲めない人の飲み会」
10人が3時間かかって消費する酒の量が瓶ビール一本とか。
おチョコでビールをちびりちびり。う~ん、シュールだ。
そして恐ろしく安上がりだ。
村さ来ワタミなんかだと全員の合計でも1000円以下だろう。

 

この飲み会、飲み屋にとっては天敵とも言える。

何しろ席だけ占めるのに売り上げは全く上がらないのだから。

行き過ぎると注意報が出るかもしれない。


「”酒を飲めない人達の集まり”は今どの地域だ?」
「昨日は難波にいたので、今日は心斎橋あたりかもしれん」
「何!? ウチの店の近くじゃないか!
 今日は商売上がったりやわ。店閉めよう」


そんな情報が飲み屋の店主の間でやりとりされる。
梁山泊を警戒するパチンコ屋みたいだ。

 

実際にそんな会があったら是非参加したい。
飲み倒した挙句、会計はワリカンで1000円。
酒呑みの私にはおいしすぎる。色々な意味で。

 

じゃあ「酒を飲めない人の飲み会」にとっての天敵は
私のような酒呑みということか。


「酒を飲めない人の飲み会」は飲み屋を利用し、
飲み屋は酒呑みを利用し、
酒呑みは「酒を飲めない人の飲み会」を利用する。
奇妙な食物連鎖ができてしまった。
これは新たな学説になりそうだ。

 

他にも苦手な人ばかりを集めた会を考えてみる。

 

「歌えない人のカラオケ二次会」
→マイクと歌の本がぐるぐる回される

 

「対人恐怖症の犬をムツゴロウ王国へ」
→お~よしよし、良い子だね~  攻撃で犬がグレる

 

「カナヅチの人の遠泳大会」
→溺れる人の地獄絵図

 

「高所恐怖症の人の海外旅行」
→飛行機に乗って阿鼻叫喚

 

うん。

今日は絶好調です。

 

あんにょ~ん