「かゆいトコないですか?」と聞かれたら「当ててください」と言いたい

この世のすべてを笑いにかえて生きるタムケンによるブログ。過去の記憶、日々の思い、外国人の妻や障害(ダウン症)を持つ子供たちとの日常について、笑いとユーモアたっぷりのエッセイを中心に書いています。

「かゆいトコないですか?」と聞かれたら「当ててください」と言いたい

パスタとか注文すると、パルメザンチーズを直接目の前で
削ってパスタにかけてくれる店がある。

で、あの器具って何て名前なんだろう。
大根おろしのチーズ版。
イタリア人が見たら逆に大根おろしを見て何て名前なのか気になるんだろうな。

目の前で削ってくれるのだが、自分でストップを かけなければならないことも多い。
いつも適量と思われるタイミングでストップをかけているつもりだが
放っておいたどこまで削ってくれるのだろうか。
一度試してみたいものだ。

「もっとちょうだい! ギブミーチイイイィィズ!」
「こ、これくらいでいいですか?」
「もっとだ!もっとちょうだい!」
「ではこれくらい?」
「もっと激しく削って!
 修学旅行でなぜか木刀買ってチャンバラしてる小学生に
 拳骨をくらわす担任の先生の激しさで!」

どこまで削ってくれるのか。
限界に挑戦してみたい。
でも小心者なのでできない。

 

他にも注文をつけたいことがある。
美容師さんが客の頭を洗っているときの言葉。

「どこかかゆいトコはないですか?」

最近はあんまり聞かないけどね。なんでだろ。
最後に聞いたのはいつだったか。

痒いとこを問われたときに返してみたい言葉がある。


「当ててみて」


どうよこれ。最終兵器って感じでない?
こんなこと言われた日にゃ美容師さんはどうするんだろうか。
日本のサービス業は質がいいから
ちゃんと応対してくれるんだろうな。

「か、痒いのはここですか?」
「いや違う! もっと下!」
「ここですか?」
「もっとえぐるように! 激しく!」
「こうですか!?」
「違う! 北朝鮮のニュースキャスター並に激しく!
 何であの人たちあんなにテンション高いの!?」
「知らないよ!」

多分追い出される。
シャンプーついたまま。

 

他にもお店の店員さんに試してみたい問答がある。
ちょっと考えただけでもたくさん出てきた。
どうしよう。

 

コンビニにて。

 

「1000円『から』のお預かりで~す」
「どこまで預かるの?」

 

居酒屋にて。

「ご注文は生ビール2杯でよろしかっ『た』でしょうか?」
「よろしくなかったかも」

 

ココイチにて。

「辛さはいかがいたしますか?」
「うま辛で」

 

JRにて。

「こちらが『新』幹線のチケットです」
「いつまで新しいの?」

 

新規開拓で電話をかけた会社に対して。

「いつもお世話になっております。
 ○○㈱のタムケンと申しますが」
「あ、お世話になっております……」
「ホントは一度もお世話したことないですけどね」

 

服屋さんで店員に対して。

「何をお探しですか?」
「私の人生の行く末とあの頃の初々しさを探しに来ました」

 

とりあえず、今度美容院に行って
痒いトコを訊かれたらこう応えよう。

「痒いトコないですか~?」
「パルメザンチーズを削る器具の名前が分からないんですが」

 

それに答えてこそ痒いトコに手が届くサービス。

 

あんにょ~ん