ウェイトレスをしている友人が言っていたのだが
「禁煙席がいいですか? 喫煙席がいいですか?」
と客に聞いた時、
「どっちでもいい」
と言われるのが 一番困るらしい。
確かにそうかもしれない。
たった二択くらいは自分で決めて欲しいものだ。 それこそ人生には無数の選択肢があるのだから。
そういう優柔不断さを発揮する人って結構いる。
「何食べようか?」と訊いて
「何でもいい」と答える人。
無駄に選ばない私は「じゃあここ」と言って
目の前の店に入ろうとする。
すると「いや、ここはちょっと」とか 「もう少し探そうよ」とか言い出す。
何でもいいと言う人に限ってけっこう選びたがる。 どうなんだこれは。
どうせなら徹底して優柔不断に走ってみてはどうか。
「メニューはお決まりですか?」→「どれでもいい」
「現金でお支払いですか?」→「どうでもいい」
「どちらへお出かけですか?」→「どこでもいい」
「何時に御予約なさいますか?」→「何時でもいい」
ここまで来れば優柔不断ではなく人生行き当たりばったり。 そうか、行き当たりばったりって優柔不断の最上級だったのか。
あるいは店側も優柔不断な客を見越して
喫煙・禁煙席以外にも優柔不断席を設けてはどうか。 電車やバスにもシルバーシートにも優柔不断席を作る。
ただし実際に優柔不断席に座れる人は 逆に決断力に溢れていると思う。 そんな人と友達になりたい。
私は多分座れない。座りたいけど。